赤い狼と黒い兎Ⅱ




「デッカい抗争って何だろうな。今までのやつよりもっとデカいのかな?」

『……たぶんな』




煙草に火を点け、ポケットに手を突っ込む。




『今回のは、本当にデカいだろうな』

「やっぱかぁ~」




そう呟いた麻友美の横顔をチラリと盗み見ると、どこか楽しそうな表情だった。


……全く、どいつもこいつも。moonにいる連中は血の気が多いわ、喧嘩大好きだわ。世話が焼ける…。




「moonの恐ろしさを再確認させてやんなきゃな……」




フフフ…、と黒く微笑む麻友美はまるで───悪魔そのもの。




『(敵に回したくねぇ奴、ナンバーワンだな…)』




そんな事を密かに思い、煙草を捨て腰を浮かした。




『戻んぞ。あんま長居すると、サボったってアイツらにどやされるからな』

「そうだね~。抗争、どうする?」

『片付け全部終わったら、な…』

「へへっ、楽しみ~!」




………全く。