赤い狼と黒い兎Ⅱ




あたしが頭をゆっくり上げると、その気配に気付いてかチラホラと頭が上がりだした。


デカい抗争…か。




「馨……、」

『──…片付け、しようか』




ひまの言葉をかわして、苦笑いのような笑みを浮かべそう言った。


話しは後だ、と言うように…。




「…そうだよ。」

「さっさと片付けてまた寝ようぜー」




あたし達の声に、朱雀の下っ端達がはっとしたように動き始めた。


何も、わざわざ公にして言うことでも無いだろうに…。


初代はタチが悪い。




「ゴミの量がハンパねぇっ!」

「…あたしゴミ出しに行くわ」

「あっ、ズリィ!そんな事言ってサボる気だろ!?」

「……バカ?お前じゃあるまいし」




春架と麻友美のプチ口論が始まり、これは終わりそうにないな、と判断したあたしが言った。




『じゃあ、あたしも行くよ』

「えっ!?」

『麻友美がサボらないか心配なんだろ?だったらあたしが見張っとくよ』

「か…馨が言うなら……」

「オイ」




春架は若干悔しそうな表情をしながら、奥へ手伝いに行った。


“見張り”と言われた麻友美は不服そうな表情をしてたけどな。


ゴミ袋を片手に一つずつ持ち、ゴミ捨て場へと向かう。