赤い狼と黒い兎Ⅱ




『───先代の手を煩わすような事はしませんよ』

「…あくまで、自分達で片付ける気か?」

「無茶よ!今回は人数も多いのに…」




無茶だと言われると、それを覆したくなるのがあたし。


無理だと思われるような事をこなすのがあたし達moon。


あたしは不敵にフッと笑い先代…、鋭い目をしている剛さんに目を向けた。




『無茶だろうと何だろうと、やってやる。……この仲間で』




あたしの後ろにゾロゾロとメンバーが集まり、剛さんは少し目を見開いた。


そしてフッと諦めたような笑みを零し、言った。




「…そうだな。それが、お前らwolfmoonだもんな」

「ちょっと、剛!」

「なんかあったら言えや?いつでも手ぇ貸すぜ。ここにいる全員な」




久美さんをシカトして、にやっと不敵に笑う剛さんにあたしも同じように返した。




「もうっ!…バカばっかりなんだから!」

「相変わらずの無茶しいが」

「それが馨ちゃんのいいとこかもしんないけどね」




揃いも揃って呆れ顔。


でも何言われたってあたし達の意思は変わらない。




「んじゃ、死なねえ程度に頑張れや」

「馨!あたしより先に死んだら恨むわよ!」

「じゃあねえ、また会いに来るよー」

「あんまり無茶しないようにね」




あたし達現役チームは深々と頭を下げ、音が遠ざかるまでその場を動かなかった。