「そーいや、馨のXJのマフラーいつの間にチェンジしたの?」
工具箱を漁りながら軍手を嵌めた。
『夜中』
「は?マジで??」
『マジ』
「何でまた夜中活動…」
『暇な時が夜しかないからー』
なんてことも無いが。まぁだいたい改造は夜中やることが多い。
たぶん瑠衣の影響だな…。アイツも改造するときはだいたい夜中だったから。
『綺麗なバイクって最初解体すんの怖いんだよなー…』
それでも新しい方が楽しいけど。
「馨ー見てて良い?」
『いいけど…やんねーの?』
「たまには見たいじゃん♪」
『…あっそ』
たまには、moonのメンバーのバイクも見てやるかなー。
なんて思いながら亜稀羅に助手を頼む。
『一回全部バラすから、そのビニールシートの上に置いてね』
「オッケー」
最初だから、エンジン内部とマフラー音だけでいいか。
『マフラー音、派手にしても大丈夫?』
「はい!全然大丈夫ですっ!」
『了解。…ま、手元見てなよ。今後の参考として』

