赤い狼と黒い兎Ⅱ





困惑してるみたいですねー。


まぁ、無理もないか。急に仮面取って正体明かされちゃ、なんだってなる。


てかその前に誰だか分かってなかったり…?




「………ホンモノ…?」




あ、良かった。誰かは分かってるみたいだ。




「ホンモノ。ちゃんと覚えてんの?」

「あ…あったり前だろ!忘れるワケねぇし!!…です」




変な敬語の使い方だなオイ。そんな遠慮しなくたって別に大丈夫だから。




「相変わらずバカなのな」

「………。」

『ま…覚えててくれて嬉しいよ。それに久しぶりに手合わせも出来たし?』




クスクスと笑いながら言えば、少し悔しそうな顔をした。