未だに警戒をしているリョウをなんとか幹部部屋まで連れてこれた。
リョウを知ってるのはあたしと亜稀羅だけだからなぁ…。総長部屋行くか。
そう思い、亜稀羅に目配りをした。
それだけで意思が分かる亜稀羅はある意味凄い……。
幹部の奴らは各々の部屋で着替えてる。今は。そのうちドンチャン騒ぎになるだろうな。
「……何で俺だけ連れて来た…?」
今まで黙ってたリョウがそう口を開いた。
『まぁ、そう焦るな。とりあえず着替えるから』
「……は?」
あたしと亜稀羅はそれぞれつけていた仮面を外し、フードを取った。
「…!?……えっ、はっ……?」

