頬をつねられて、その痛みで我に返った。




『わっ、わひゃった!』

「ははっ!そーか」




今度は頬にそっと手を添えて、触れるだけのキスをする。




「馨は危なっかしいからな…?」

『はっ?失礼な』




そして、今度は噛み付かれるようなキスをされる。


ふと思った。


あたしは唯兎の隣に居ていいのか、と。




「…馨?」




なんで…今…?




「馨さ〜ん」

『っ!……え?』




目の前でヒラヒラと振られた手でハッとした。




「何泣きそうな顔してんの?」