「唯兎ぉ〜っ!俺に勉強を…!!」 「ヤだよ。おめぇ、教えてやっても一つも覚えねぇじゃねーか」 向日葵が唯兎の腰に抱き付くが、それを鬱陶しそうに引き剥がす唯。 ……かわいそうに。 「「馨ちゃん!」」 『ん?』 「勉強…教えて…?」 「お願い!」 深子は上目遣いで、磨子は懇願するように両手を組んで目を潤ませる。 そんな双子にあたしはニッコリと笑みを浮かべた。 何を勘違いしたのか、安堵したような表情になる双子。 …あたしはそんなに甘くねぇよ…?