あたしはくるっと踵を返して女に背を向けた。 「あっ…」 『じゃあな。気ぃ付けろよ』 そうとだけ言って暗闇に溶けた。 あの男たちはサツが捕まえてくれるから安心だ。 『(初日からこれか……)』 先が思いやられるな…。野田の奴……。 腐った男共を更正させる、なんて難題押し付けやがって…。 何人居ると思ってやがんだあのハゲ…。 『―――捕まえたか』 背後に来た奴にそう問い掛けた。 「ああ。…2人だ」 「こっちは3人だ」 「「4人」」 「2人」 「4人」