小さな幸せ

「嫌うはずないですよ?

 あんなかわいい無防備な寝顔見せられて

 このまま会わないなんてそんな男居ないです、

 勿体ない。」


「え?」


「あ、いや迷惑なんてないって事です。

 メ-ル嬉しかったですよ。

 すぐ返信しなかったのは、

 どこで会おうか考えてたからで、

 そのせいで、三日も待たせてしまいました。」


あたし達は人一人分のスペ-スを空けたまま

見つめあって、笑った。


この距離感が今のあたし達のポジションなんだ。



「あの、会いに来てくれてありがとう。」


土方さんは軽く頷いて


「遅くなってごめんなさい。」


と、言った。