教室、部室、体育館――――……。





何処にもいない…。





一体どこに?






「……ぅう……。
ふぇん…ぐすっ…」





中庭の方から泣き声?






まさか!?






「……ここにいたんだね…!」







「何しに来たのよ!?
向こう行ってよ。。」






真子ちゃんはそう言って、顔をそむける。






「……それは、出来ないよ…!!」





「そう言って、本当は私のこと笑ってるんでしょ?」





「ふざけないで!!
笑ったりなんかしない、斉藤君のこと好きなんでしょ?!
だったら、堂々としてていいと思う!
ライバルになるかもだけど…
私、真子ちゃんのこと大好きだから!!」





「ばっかみたい……。
私をライバルに認めたことを後悔させてあげるわ!」




「そう来なくっちゃ!」






中庭に私達の笑い声が響き渡った。