「いってきます♪」



私は、笑顔で玄関を出た。




「いってらっしゃい、気をつけてね」




毎日のようにお母さんは手を振ってくれる。




それでも、私達に血の繋がりはない。




私は、6才に両親を失った……




そして、今の両親に引き取られた。




あの頃の私には何も理解出来ず

何故二人はいないのか?

そればかり思って過ごしてた…



事実を知った後も、私は泣きはしなかった。




本当は、泣きたかった…

寂しくてたまらなかったのに……ーーー

私、泣けなかった。



だって、私が愛してしまったから…



二人は、消えてしまった。