「おはよう♪空」
真子がいつもの場所で待ち伏せしていた。
「何でいるんだ?」
「ひどーい!!
別にいいじゃん、一緒に登校したって!!」
「車の方が、楽で良くねぇか?」
「……ひどい……
私だって…好きで車で来てるんじゃないだもん!!」
そう言って、真子は走り出した。
「きゃあ!!」
真子が、転びそうになり……。
「危ねぇ!!」
俺は慌て、真子の手を掴んだ。
「走れねぇ癖に、走ってんじゃねぇよ!!」
「なっ、何よぉ……。
空が、いけないんだからね!!
わかってて、あんなこと言うから……」
真子の声が震えてて……。
気づいたら抱きしめてた。
俺の腕に真子の涙が落ちる。
「やっぱり、ずるい……空は」


