しばらく窓の外を眺めてると、廊下の方からものすごい足音が聞こえて来た。


「やっべー!!」


そう言って入ってきたのが、同じクラスの斉藤君だった。


「あっ中村、静かにしててくれ!!」


私に気づいた斉藤君は、小声で必死に頼んできた。


私は、言われた通り口を閉じた。


「ゴラァァァァァァ、斉藤待ちやがれぇ!!」


斉藤君が、走って来た方向から、生徒指導の宮田先生の声が聞こえて来た。


そして、私達の教室の前を走り過ぎて行ってしまった。