ガバッ

「え・・・・・?」

私はわけがわからなくてあたりを見渡す。

時刻はまだ夜明け前。

そして隣には血に染まった羽織ではなく、普通の寝巻に身を包んでいる愛しい人。

「また、あの夢か・・・・・」

私は、はあっとため息をつく。

最近同じ夢ばかり見る。

決まって同じ夢。

どうしてだろうか?

私はそんなことを頭の片隅で考えながらそっと土方さんに触れる。

「温かい・・・・・」

そのぬくもりに安どの感情と共に涙が零れてくる。

私は、あの未来の私と同じ道を歩んでいるのだろうか?

わからない。怖い。この人を失いたくない。

そんな感情ばかりがぐるぐると頭を回る。

すると急に手をぐっとひかれる。

「きゃっ!!!」

私はバランスを崩して土方さんに倒れこむ。

「なあに辛気臭せえ顔してるんだよ、」

「ひ、土方さん!!起きてたんですか!?」

「ああ、お前が最近うなされてるみてえだからな。気になって起きてたんだよ。」

「うそ・・・・」