だけどみんなはなかなかつかまらない。

「仕方がないなあ・・・・」

私は髪の毛を高めに結い、浅黄色の羽織を羽織る。

そしてさっと剣を構えて稽古をしているように見せる。

すると斉藤さんと沖田さんが息を切らしてやってくる。

一「おい。蝶を見なかったか?」

沖「見たらどこにいったか教えてほしいんだけど。」

そういって二人はなにも怪しまず私に近づく。

私は勢いよく振り返り二人を手をばっと握る。

「お二人ともつかまーえた♪」

一「なっ!」

沖「うわあ・・・・完全に気づかなかったよ・・・・」

そして私は2人にも着付けを施し部屋に残す。

「後は原田さんと土方さん、か・・・・・」

私は木にひらりと上る。

そして向こうから原田さんがやってくる。

「にゃあ。」

猫のものまねをしてなく。

「お。なんだ?猫か。どうした?降りられなくなっちまったのか?」

動物好きの原田さんは立ち止まりこちらを見上げる。

そして私はその瞬間木から舞い降りる。

すると原田さんはとっさに私を受け止める。

「原田さんつかまーえた♪」

「お前、どここまでも完璧なんだな。」

「えへへ?」

そしてさっと原田さんにも着付ける。

「後は土方さんかあ・・・・」

私はとぼとぼと歩く。

土方さんはどこにもいない。

取りあえず土方さんの部屋にいく。

そう言えば一度も部屋は探していない。

そしてそっと部屋を覗くと土方さんが居た。

なにやら書類を片づけている。

私はそっと襖を開けて近づき土方さんの背中に思いっきり抱きつく。

「うわっ!!!」

「土方さん、やっと捕まえましたよ♪」

そしてそのままぎゅうって抱きつく。