誠の紅桜に止まる蝶~番外編~



「きゃあああっ!!」

私は自分の悲鳴でがばっと起き上がる。

「どうしたのじゃっ!?」

ばたばたとお父さまが駆け寄ってくる。

「へ?お、お父様!?」

「そうじゃが?どうしたのじゃ?悲鳴など上げて。」

「わ、私なんで現代にいるのっ!?」

私はお父様に駆け寄る。

「なにをいっておるのじゃ?」

お父様は不思議そうに首をかしげる。

「だから!私いつ現代に・・・って私今までどこにいっていたんだっけ?」

私は頭を抱えて考え込む。

「確かにどこかに行っていたような・・・・」

「まったく。おぬし寝ぼけておるのじゃな?」

お父様はそう言って笑いながらぽんぽんと頭を叩く。

「なっ!ち、違うもん・・・・」

最後のほうは自信がなくて小声になる。

「わかったわかった。もうすぐ学校のじかんじゃぞ?早く支度をせい。」

「はーい」

私は頷きながら起き上がる。

あたりを見渡せば私の部屋だ。

なんら変わらない普段の部屋に家族。

だけど何かがおかしい。

私は今までここに居なかったような・・・・?

「夢でも見たかな・・・・」

私はつぶやきながら着替え始めた。