「いいか?一回しか言わねえからよく聞けよ?」

私はこくんと頷く。

「俺も蝶を愛している。だからお前こそどこにも行くんじゃねえぞ?」

「はいっ!!」

「さあ、話しててやるから眠れ。」

そうして本当に土方さんは私が眠りにつくまで話してくれていた。

そしてまた夢をみる。

今度は土方さんはいなくなっていなかった。

桜の木の下で楽しげに会話しながら微笑む私と土方さん。

そして土方さんの腕の中には二人の子供。

そんな、素敵な夢を見た。

どんな怖い夢も

あなたの傍でならば素敵な夢に変わってしまうんだね。

そう思いながらまた眠りについた。