お星様に願い事


一瞬止んだ暴言が再び開始される
けど、何を言ってるかは聞き取れない

星夜もあまりの五月蝿さに携帯を耳から遠ざけた
そして、携帯のある機能をオンのにした

すると、穂士の声が筒抜けになる
どうやらスピーカー機能を使ったみたいだ


『どんな誘惑されたか知らないけど、その女は俺のだ!俺がツバつけといたんだ!』


フっといて"俺の女"?
イラっとして反論の言葉を言おうとしたら星夜に制された


「"交際"っという名目でツバ付けたのはいいけど、全然会えないからって理由で捨てたのは君でしょ?」

『っ…!!』


星夜の言葉が図星なのか穂士が黙る


「今更取り返そうなんて無理だよ。僕、美空を離す気無いから。残念だったね」


携帯越じゃ星夜の勝ち誇った笑顔は見えてないだろうけど、たぶん声色でバレたと思う