「じゃあ、私が本貸すよ? 沢山あるんだよね~」


私も妹の雪も、本の虫だからね。


本だけは、一生困らないくらいにあるんだ。


空我くんのお姉さんは、本を読まないのかな?


それだったら、もったいないなぁー……。


「今日持ってきてる本はね」


私はそう言いながらカバンの中を探る。


「推理系は『スイスイ探偵と助手』と『七階の差』」


「へぇ……」


空我くんは少し興味を持ったようで、私が机の上に出していく本を見た。