「…はぁ。」

帰ってきた後、
私は長袖のセーラー服
を着たままベッドに
倒れこんだ。

雑音もないシンとした
自分の部屋。

私はベッドの上で
考え事をしていた。

倒れこんだせいで
黒い髪のポニーテールが
ぐちゃぐちゃになった。

「恋って…恋って…。」

なんなんだろう。

窓から夕陽が射して
部屋内がオレンジに
染まる。

明日は学校だ。

「準備しよう。」

私は明日の準備を
しようとした。

机の上に置いてある
1枚の写真…。

小学校の卒業式の、
写真。

「澤村……。」

………あ。

何言ってんだろう。

早く、明日の…準備を。


しなくちゃ。