私は、隼斗さんに駆け寄るように歩き始めた……。
けど、身体が動かない!?
振り返ると、先ほどの女性が腕を掴んでる。
「あの、お約束頂いて無い方をお通しするわけには行きません。」
「私は家元も隼斗さんも良く知ってる人物です。聞いて頂いたら、分かりますから。」
「申し訳ありません。そういう方は良くいらっしゃるんですよ。お引き取り下さい。」
私の言ってる事が通じない。
隼斗さんに目を向けると……。
部屋から出て来た若い女と話をしていた。
!?何、アレ?
部屋から出て来た若い女は、隼斗さんに抱きついた。
話し声は聞こえないけど、突き放してる感じじゃない。
もしかして、恋人?
何だか胸がモヤモヤする。



