「誰かいないの?助けてくれるような王子様」

「はっ?居たら、拝み倒してるって……」

「いっそのこと、結婚でもしたら?卒業まであと3か月だし、絶対バレないって!」

「ゔぅっ、私に彼氏がいるみたいな発言だね」

「まぁ、ゆのはバイトに追われてそれどころじゃなかっただろうけど、もうさぁ、玉の輿以外無いんじゃない?」

「フッ、ドラマじゃあるまいし」

「ホント、しょうがないなぁ。お兄ちゃんに頼んであげよっか?一応、社会人だしね。けど、超エロいからなぁ。なんか見返りが心配なんだよねぇ」

「えっ、ちょっと、ホントにそれ大丈夫なのッ?!」

「ん~どうだろう?まぁ、ゆのの貞操は私が守ってあげるからッ!!」



玲は面白そうに私の肩を叩いた。


完全に楽しんでいるよね?

こっちは本当に必死だってのに……。



『貞操は守ってあげる』って、ホントに大丈夫なの?

物凄~く嫌な予感がするのは気のせいかなぁ??