人を好きになった事がないけど、
玲の言うように『結婚』するって事は、
彼の事を『好き』にならないとダメって事だよね?
はあぁぁ…………。
今、自分の置かれてる立場がイマイチ理解出来ないのに、
考える事が山のようにあって、本当に頭がパンクしそう。
現実から逃避したくて頭を抱えていると、
「ゆの、隼斗さんとはどんな話してるの?」
「話?……う~ん、昨日は茶道教室が地方だったから朝しか会ってないけど。一昨日の夜は学校の事聞かれたよ?」
「で?……何て話したの?」
「別に変った事は何も。期末試験が終わって、テストが返って来た事を話した」
「他には?」
「他?……う~ん、最近、好きな物とか欲しい物はあるか?って聞かれたかな?」
「はっ!!それだッ!!」
「へ?……それって、何?」
「っん、もうッ!!ゆのは鈍感すぎ!!」
ちょっと、鈍感って……。
一体、何のこと??



