家元の花嫁【加筆修正中】



圭介さんは俺の2つ上。

自慢じゃねぇけど、俺も圭介さんも頭はそこそこ良くて、

これでも超有名国立大学を卒業している。


そして、現在は一流大手商社に勤務している。


彼は気さくな性格でうまが合うし、卒業しても頻繁に会っている。

女遊びは激しいけど、友達は物凄く大事にするタイプ。

古い言い方だと、義理人情に篤い人だ。



「まぁ、よく考えてみろよ。2~3日中に返事してくれればいいから」

「あぁ………はい」

「んじゃあ、俺これからデートだから♪」



軽くビールを2杯飲み干し、

既に20時を回っているというのに、

彼は颯爽と夜の街に消えて行った。


――――――さすが、夜の帝王。




俺は自宅に戻り、一晩中考えた。


俺はどうすべきなのか。

気にはなるが、どうしていいのか解らない。


あれやこれやと思考を巡らせてみたものの、

結局、ハッキリとした答えは導き出せず、

とりあえず、『あの子に一度会ってみよう』と。



早速翌日、圭介さんにその旨を連絡したのだった。