家元の花嫁【加筆修正中】



着いた先は―――――。


5年前に亡くなったお母さんのお墓。


隼斗さんは持って来た花を花立に生け、ペットボトルに入れた水を花立に注いでいる。


ここは管理者がいない墓地。


普通ならお寺関係者か霊園の人が管理してくれるだろうけど。


ここは水道も無い空き地に墓地を作った所。


多分、お父さんに場所を聞いた際にお水の事も聞いたんだと思う。


隼斗さんが残りのお水を墓石に掛けている。


「ほら、ゆのも」


呆然と立ち尽くす私にペットボトルを差し出した。


隼斗さんは線香に火をつけ、半分を私に。


私は我に返り、お水を差して…線香を…。


「ほら、ゆの。久しぶりなんだろ?」


隼斗さんはそう言うと、墓前に私を促した。


私は墓前にしゃがみ込み、合掌して…


「お母さん。私、今日無事に高校を卒業したよ。見ててくれた?」


墓石に向かって話しかけると…


隼斗さんが私の隣りに座りこんだ。


「色々あったけど、あっという間の高校生活だったよ」


私は思わず笑みを零した。


すると―――――。