家元の花嫁【加筆修正中】



「本当に何から何まで…いつもお気遣いありがとうございます。お礼を言っても言い切れないほど…」


「やだっ、そんなに畏まらないで?これからは何でも話してちょうだい。実のお母さんだと思って…」


………お母さん。


赤の他人にこんなにも優しくして下さって…


優しい笑顔は亡くなったお母さんに似てる。


私のことを愛おしく見る瞳。


性格は全然違うのに、どこか似てるって思ってたけど。


笑顔も柔らかい物腰もそっくりなんだ。


「そろそろ行かないと…だわ」


「はい、では家元にお礼のご挨拶を…」


「いいわよ、そんな。忙しいでしょ?私から伝えておくわ」


「でも……」


お母様は笑顔で顔を横に振り…


「では、“ありがとうございました。大切に使わせて頂きます”とお伝え下さい」


「了解。ゆのちゃんも宜しくお伝えしてね?それと頑張って!!」


ん? 宜しくお伝え??


何を? 誰に??


それに“頑張って”って何を??


あ――――――ッ!!


答辞(卒業生代表挨拶)の事??


けど、誰にも言って無いハズなんだけど……。


なんでだろう…まぁいいか!!