家元の花嫁【加筆修正中】



「あぁ、皆…とても親切で。仕事は昔と同じ設計なんだ。とても遣り甲斐のある仕事をさせて貰っている」


そうなんだぁ…。


―――――そうなの、お母さんが亡くなるまでは設計士として働いていた。


父親の設計は斬新で、業界では結構…名が知られている。


お母さんが亡くなって、ショックで手が震えて…図面が描けなくなった。


そして、お酒やギャンブルに走り…


元々、お人好しの性格から人に騙され…


今に至ったってワケ。


原因がお母さんの事だったって言うのもあって、私もあまり強く言えなかった。


「ゆの…それでな?そこで…彼女と出会ったんだ」


ん? んん?? 彼女???


私は父親の隣りの女性がいることを思い出した。


父親がいるだけでも衝撃だったから、すっかり視界に入ってなかったよ。


私はその女性に視線を移した。


40代と思われる女性が優しく微笑んでいる。


「彼女は鈴木さゆりさんと言ってな、7年前にご主人を亡くされている」


「…………それで?」


「父さん達、お付き合いをしているんだ。父さんの弱い部分をずっと支えてくれた人だ。きっとゆのとも仲良くしてくれる。」


「だから……何?私のお母さんにって事?」


「……まぁ、お前が許してくれれば…」


私は父親から隣りの女性に視線を移した。


すると―――――。