俺はイラっとした。
母さんが言ってた男って、ヤツかもしれねぇな………
ゆのを車に乗せ、車を走らせる。
「何食べたい?」
「う~ん、隼斗さんが食べたい物で」
「何でもいいのか?」
「はい。隼斗さんの食べたい物が良いです」
「OK!!」
俺は割烹料理屋へと車を走らせた。
ここは著名人が良く利用する店。
親に連れられ、小さい頃から良く来てる。
ここにプライベートで女を連れて来るのは初めて。
家族で馴染みの店に、遊びの女を連れて来たくなかったから。
ゆのを連れ、店内に入る。
落ち着いた雰囲気の店内。
個室になっていて、プライバシーも守られている。
俺はゆのとゆっくり話がしたくて…ここを選んだ。
「ようこそ、おこしやす。奥の部屋が開いとります。」
「いつもので」
「へぇ~」
俺は女将に注文をして、奥座敷にゆのを連れて行った。



