家元の花嫁【加筆修正中】



「おぅ、隼斗戻ったか」

「ねぇ、お父さんも来た事だし、隼斗、紹介して?」



何故か、満面の笑みのお母さん。


そして、目の前に現れたのが彼のお父さん?

………どことなく似ている。


長身なのに背筋がスッとしていて、和服姿に貫録がある。



だけど、何か嫌な予感がプンプンする。


だって、お母さんだけでなく、

お父さんまでにこやかに微笑んでいる。



「先に言っておくけど、今日は無理を言って来てもらってる。すげぇ緊張してるから、聞きたい事があるなら『俺』に聞いて」



隼斗さんはそう告げると、私に優しく微笑み、握る手に力を込めた。



これって、黙ってろって事?

………そうなの??



彼の真意を探ろうと視線を向けると、

私からご両親の方へ向き直り、