「あの、隼斗さん。その、私が突然伺っても大丈夫なんでしょうか？」
「あぁ、それなら大丈夫。女の子を連れて帰るって話してあるから」
「えっ？それって、どういう意味で……？」
「まぁ、つべこべ言わずに話は入ってからな？」
くるっと振り返った彼はニッと白い歯を見せて微笑んだ。
いきなり『結婚』と言われ、
パニック状態なのに………ご両親に上手く話せるかしら？
玄関の前まで来て、急に不安になってきた。
それに、さっきの笑顔は何を意味してるの？
何故だか解らないけど、物凄く嫌な予感がする。
隼斗さんが玄関戸を開けると、
「お帰りなさいませ」
「ただいま。２人はいる？」
「はい。お２人とも桔梗の間にいらっしゃいます。お呼びしますか？」
「あぁ、応接室に」
「承知致しました」
玄関で出迎えてくれたのは使用人さんらしい男の人。
私は隼斗さんに連れられ、応接室に。
すると、
