家元の花嫁【加筆修正中】



「滞納してる家賃分は全部払ってやる。そんでもって、学校も通わしてやる。生活費の心配もいらねぇし、住むところも問題無い。その代わり……」

「………その……代わり?」


私が直視すると、彼は車を路肩に止めた。


彼は小さく息は吐いて、私の方に向き直り


「俺と結婚しろ」

「はっ!?」


ちょっと、何言ってんの!?

あなた、気は確か?!


『俺と結婚しろ』……って、プロポーズ!?


「あの、意味がサッパリ分かんないんですけど……」


彼の言葉に途方に暮れる。


『結婚』って、誰と誰が?

――――私とあなたが??

ありえない………ありえなさ過ぎる!!


……言い返す気力も失せるよ。



隼斗さんは再び車を運転しながら、事情を詳しく説明してくれた。


なぜ、こんな流れになっているかと言うと……。