心―アナタノモノガタリ―





「希望ねぇ、そんなのはいいから、私も早く能力が知りたいよ」


「そうよね。クリスタルは昨日はなんて?」



私の言葉にローラが眉を下げて尋ねた。


私は能力が発覚していないため、毎日のようにクリスタルのもとへ通っていた。


しかし、クリスタルは、全く何も教えてくれない。


最近では、歴史の授業みたいに今までの世界史を習ってる状況だ。


私がそういうと、ローラもメイも腕を組んだ。




「一体いつになったらいいのかしらね?

時期じゃないとか、じゃあ、その日にちでも教えてくれればいいのに」


「そうだよねぇ。

ソラは早く能力を知って、愛しのキリアンさんと戦いたいんだもんねぇ」


「ちょ!メイ!!

どさくさに紛れて何言ってんの!?」




いきなり出てきたキルの名前に、ぎょっと目を見開く。


し、しかも、愛しのだなんて…!


キルに聞かれたら、嫌われちゃうどころか、斬られそう…。


私はぶるっと身体を震わせて、メイをにらんだ。




「だって、本当のことじゃんねぇ、ローラぁ」


「そうね、ソラはいつもキルのこと考えてるみたいだし」


「いやっ、違うから!

そういう2人だって、リオのこと考えてるでしょ?!」



私の口から飛び出た言葉に、2人の顔が急に一転する。


リオ、というのは、キルの弟子で、本名はリオン。


キルと同じように日本刀が能力の能力者。


私とすれ違いで、ここから出て行ったから、私は彼をよく知らないけど、ローラとメイは彼が大好き。


リオは、メイの師匠だったらしいし、ローラも昔からずっとリオが好きみたい。


二人の話だとリオはかっこよくて、優しくて、博識で…ってなんか、美化されてる気がするし。


でも、2人をこんなに夢中にさせる彼に興味があった。




「今度いつ帰ってくるのかなぁ……」




3人でため息を零した朝食だった。