「桜!!」 後ろから沖田さんの叫ぶ声が聞こえたけど、後ろは振り向かない。 呼び捨てなのは、 きっと椿さんの前だから。 ちゃん付けなんて男の人には 不自然だもんね。 そして私は真っ暗な自室へと飛び込んだ 布団も敷いていない畳の上に そっとうつ伏せで倒れこむ。 「…何してんだろ、私……」 わけわかんない、 なんで、こんなこと思うの。 今までこんなことなかったじゃない なのに、 なのに……