「刹那!また、綾にひどいこと言って!ごめんね」
カレンが刹那の代わりに謝る。
「いいよ。もう馴れたし…」
刹那が私を“死神”と呼ぶようになってから何年かが経った。
私が彼を“悪魔”とよぶようになってからも同等の年月がたっている。
私たちは日本でも指折りの不良グループの一員。
刹那はデット・スカルのリーダー。
私はそんな彼の後ろで隠密に行動をしている幹部らしい。
彼の仲間になった記憶はないが。
彼はいつまでも私が手ごまであると勘違いしているらしいが、実際に私は彼のものとで活動しているのではなく、彼の後ろにいる大きな存在であるシルバーハイツの構成員である。
このシルバーハイツとは、もともとデットスカルには兄弟組織としてシルバースカルという不良グループがあった。
その二つの幹部たちで組織されているのがシルバーハイツなのである。
「カレン。今日は組織の集まりがあるから遅くなる」
刹那はカレンに集まりを伝えると、彼女は拗ねた様子だ。

