君が居た世界が、この世で一番愛した世界だったから。

ねぇ…、夜くん。
愛しているよ。愛しているよ。
私が信じていたのは、あなたと生きる、「半永久的な未来」。
ねぇ、まだ大丈夫だよ。
きっとまだ、二人ならまたやり直せる。
私は愛を以て、あなたを見つめるから、あなたはどうか、罪を以たないで。
どうか愛を以て、二人で二人の罪を償おう。


「愛…して…る………。」

失いかけた聴覚を震わせたのは、紛れもなく、小さく響く自分の声だった。

頬を伝う物質がくすぐったくて、その感触が、涙だと気がついた。
あぁ…、私、泣いているんだ。

怖いのかも、悲しいのかも、すでに分からない。怖いのかな。
ねぇ、まさか、夜くんと私の「終わり」を喜んでいるの?

まさか…、ね。