次から次へと涙が溢れて止まらない。
私の髪の毛を優しく撫でていた夜くんの掌が、額を撫で、唇に触れて、頬で止まる。
「輪廻…。輪廻。何故泣くんだ…。どこか痛いの?ねぇ…、泣かないで。俺が君を守るから。俺はここに居るから、ね…。」
自分がしでかしてしまった事態だとは、彼は到底思えないだろう。
この世界で正しいのは、自分と私だけ。
悪があるのなら、その他全ての他人だけだ。
あなたの愛し方は間違っていますと否定も出来ず、愛していたはずの人が、今では同じ「人」だとは思えないのだ。
私が望むなら、彼は何だってするはずだった。
こんなにも懇願しているのに、その願いはもう届かない。
私と彼の世界の為ならば、他者は排除する事が正義だと信じて疑わない。
私の言葉さえ、もう夜くんに届かないのなら、彼を救える物は、この世には何一つも無いような気がした。
私の髪の毛を優しく撫でていた夜くんの掌が、額を撫で、唇に触れて、頬で止まる。
「輪廻…。輪廻。何故泣くんだ…。どこか痛いの?ねぇ…、泣かないで。俺が君を守るから。俺はここに居るから、ね…。」
自分がしでかしてしまった事態だとは、彼は到底思えないだろう。
この世界で正しいのは、自分と私だけ。
悪があるのなら、その他全ての他人だけだ。
あなたの愛し方は間違っていますと否定も出来ず、愛していたはずの人が、今では同じ「人」だとは思えないのだ。
私が望むなら、彼は何だってするはずだった。
こんなにも懇願しているのに、その願いはもう届かない。
私と彼の世界の為ならば、他者は排除する事が正義だと信じて疑わない。
私の言葉さえ、もう夜くんに届かないのなら、彼を救える物は、この世には何一つも無いような気がした。



