交際を始めた当初から、夜くんは変わっていた。
私の事が関わると、些細な事で頭に血が昇り、落ち着かせる事に苦労するのだ。
それは全て、私に対する悪意では無い。
「愛情」だった。
私に関わる他者への悪意こそが、私に対する愛情表現だったのだ。
この人は異常なのかもしれないと、最初は恐怖こそすれ、それが日常になっていくごとに、異常な言動が夜くんにとっては普通の事、だとすれば、「この状態こそが正常な彼」なんだと、脳が錯覚を起こす。
今まではその異常な言動さえも止める術を、私は持っていた。
夜くんは私が望めば何でも叶えた。嫌だと言えば、それ以上に行動を起こす事はしない。
私の願いさえ届かない程、彼が錯乱し、壊れる事なんて無いと思っていた。
この状況は、私の過失だった。
私の事が関わると、些細な事で頭に血が昇り、落ち着かせる事に苦労するのだ。
それは全て、私に対する悪意では無い。
「愛情」だった。
私に関わる他者への悪意こそが、私に対する愛情表現だったのだ。
この人は異常なのかもしれないと、最初は恐怖こそすれ、それが日常になっていくごとに、異常な言動が夜くんにとっては普通の事、だとすれば、「この状態こそが正常な彼」なんだと、脳が錯覚を起こす。
今まではその異常な言動さえも止める術を、私は持っていた。
夜くんは私が望めば何でも叶えた。嫌だと言えば、それ以上に行動を起こす事はしない。
私の願いさえ届かない程、彼が錯乱し、壊れる事なんて無いと思っていた。
この状況は、私の過失だった。
