君が居た世界が、この世で一番愛した世界だったから。

普段自炊なんてしないし、ママのお手伝いでだって、こんなにちゃんと料理をした事はあんまり無い。
色々と手こずったりしながら、ようやく出来上がった料理を並べて食卓についた。

二人で作ろう、と言っても
何だかんだ言ってほとんど彼が手際良く作りあげた。
私はやっぱりママの手伝い、まるでお料理番組のアシスタントみたいな立場で夜くんの隣に立っていた。

「大事な輪廻が怪我するといけないから」と包丁を奪われ、
「大事な輪廻が手荒れしてしまう」とスポンジを取りあげられ、洗い物までさせてくれない。

「過保護ですよ。」と反論すれば、
「俺が過保護なら事故に合わないように今すぐ縛りつけて外出も禁ずるよ。」と言ってのける始末。

99%夜くん作のご飯を目の前に胃袋は準備万端だ。