君が居た世界が、この世で一番愛した世界だったから。

頭の中で夢を回想しながら、ベッドに身を委ねていると、ぼんやりしていた頭の中がはっきりとしていく。
昨日はやっぱり、そのまま眠ってしまったのだと気づく。

風邪をひいた気配はない。
私って本当に健康だよなぁと思った。

体を起こしてリビングに行く。
リビングにはパパもママも居なかった。家の中が静かなわけだ。
冷蔵庫の中から麦茶を出して、グラスに注ぎ、飲み干した。
その冷たさに、身震いする。
テーブルの上には置き手紙があって「パパと映画に行ってきます。」とママの字で書いてある。
本当に仲が良い。その秘訣を娘にも分けて欲しかった。

今日は、学校でいつも一緒にいる友達はほとんどが部活やバイトで忙しい。
何もする事が無い休日は、私も部活やれば良かったと後悔するし、ボーッとしている時間、バイトに入っていたら、いくら稼げたのだろうとも思う。

取り敢えず顔を洗おうと、リビングを出て、玄関前で、私は立ち止まった。
昨日の、白くて四角い物が視界に入る。

やっぱり。

それは当たり前の様に、そこにあり続けている。
パパもママも、郵便物に気づいていないらしい。
私が取らなければいけない、という試練なのかもしれない。