「好きなだけどうぞ。いっぱいあるし、余ってももったいないので」
「じゃあ・・・」
朝倉先生がケアの行き届いたスベスベの手で玉ねぎを掴もうとしたので、
「あ、臭いついちゃうから、どのくらいか言ってくれれば、後で私が袋に入れて渡すよ」
慌てて朝倉先生の手を阻止すると、
「え、何言ってるんですか。私、家庭科教師ですよ?? 年は高村先生より下ですけど、高村先生より玉ねぎ触ってる回数多いと思いますけど。臭いとか全然気になりませんから」
と、朝倉先生は素手で玉ねぎに触ると、吟味しだした。
さすが家庭科教師、どれが新鮮とか美味しいかとか、見て分かるらしい。
女子力高めな上に、変に女の子女の子してない朝倉先生。こういうタイプ、好きだな。



