「もう、Kanonちゃん。みんな見てるのに....。」


とりあえず恥ずかしそうに笑っとく。


「もう可愛いよぉ〜!!」


うっざー。

うざいよ、コイツの絡み。


「本当にいい演技だったよ!!特に風斗くん!!夏菜に好きだって気持ちを伝えるシーンは本当によかった!!」


僕の手を取り満足げに笑う監督。


正直かなり嬉しい。


「ありがとうございます!!本当に嬉しいです!!」


僕は嬉しくて自然と顔が緩む。


「いや〜何て言うのかな?普段の演技もピカイチなんだけどあの台詞には熱い何かを感じたよぉ〜。こっちがドキドキしちゃうようなさぁ〜。」


「ありがとうございます。」


だってあの台詞は本気だった。

苺香への気持ちだった。

気持ちが込もって当たり前だ。


僕は頭を深々と監督に下げた。