「いや〜二人とも本当仲がいいね〜!!でもそろそろ撮影入るからね!!気合いいれて!!」


僕たち二人に話しかけてきたのはこのドラマの監督だ。


「「は〜い!!頑張ります!!」」


うわっ、ハモった。

マジ最悪。


「ははっ、本当仲がいいね〜!!付き合ってるって本当ぉ〜?」


「秘密です!!」


何言っちゃてんの、コイツ。

秘密にすんなや。


「も〜監督!!からかわないでください!!早く撮影始めましょう!!」


ニヤニヤ笑っている監督とKanonにそう声をかける僕。

てか、何でKanonもニヤニヤしてんだよ。


「そうだね。かなり時間押してるし....ここは大事なシーンだからビシッと決めてよ。」


真剣な顔つきになる監督。

普段はあんなんだけど撮影にかける思いは誰よりも強いってことは僕はよく知っている。


だからこの監督の下で演技が出来るのは嬉しいし、認められるのも嬉しい。


「はい。」


「は〜い!!」


ムカッ