狼少女と初恋。

「…変態おやじ…。」

「男は皆変態なの。」

「あー、今世界中の
　真面目君敵に回した。」

「俺はいーの。」

「矛盾だろ。」

懐かしい感覚。
やっと、再会できたんだ。
１年間の溝を埋めるように
私達は他愛のない会話を交わした。

「でも、格好良くなったね。」

「ん？あぁ。」

「彼女いるでしょ？」

何故、こんなこと聞いたか
分からない。
どうせこんな意地悪な性格だから
いないだろうなって一人合点してた。
だけど、聞かなければよかったって
今なら思うよ。


「いるよ。」