【続】SWEET*AFTER7〜ハジメテの社内恋愛〜


タクシーの中で、あたしはうつらうつらした意識のまま千葉ちゃんにメールを打っていた。


“あたしのバッグ、預かっておいて”

とだけ入力して。



送信した後、何回か着信があったことに気付いた。


相手はもちろん拓海さん…。


心配…してるかな…?



だけどかけ直す気力もなく、あたしは携帯をしまって目を閉じた。



瞼の裏にはついさっきの映像が浮かんだまま消えない。


その忌まわしい映像から逃れるように、あたしの意識は深い所へ墜ちていった。



「ほんと無防備だね、キミは…」



と、隣の小悪魔が呟いた声も聞こえずに。