「ごめん、遅くなり過ぎた。もう、クリスマス終わっちゃった。」



仁は何時もの指定位置の椅子に腰掛けて肩を落として言った。



「ううん、良い。気にしないで…」



そして何故か沈黙が流れる。


あぁ、何でこう言う時に限って話が出来なくなっちゃうんだろうか。


というか、今まで私達どうやって喋ってたんだっけ?


仁の方をチラ見する。


視点は何処に向けられているかよく解らない、何を考えているかなんて全く解らなかった。



やっぱり、昨日の事まだ怒ってるのかな…?



私は話そうと決心を決め、口を開こうとした…が、先に開いたのは仁だった。