「ん…」 寝返りを打とうと、右に転がる。 でもなぜか頭だけ固定されてるように動かない。 あれ…? 寝返りを打てないまま、ゆっくりと戻ってくる意識。 徐々に開ける視界。 やっと目を開けると私の目の前には… 男の人の…顔? 「きゃーーーーー!!!」 なにがなんだかよくわからないけどとりあえず叫ぶ。 男の人も驚いたみたいで、 「わっ!!!」 って小さく叫んだ。 私は慌てて起きてベンチから立ち上がる。 スーツを着ていたその男性はただ私を見つめていた。 辺りはもう既に真っ暗だった。