「はい、お水」

ベンチに寝転がる俺に、藤井さんは冷えたペットボトルの水を手渡す。

軽くお礼を言いながらそれを受け取ると、俺は体を起こしてそれをゴクゴクと勢いよく飲んだ。


ああ、想像以上に体力って落ちるもんだな。
半年怠けただけでこれだ。


「次、どこ行きたいの?」

「え?いいよ、少し休もう」

「でも、藤井さん遊園地楽しめないじゃん」

「いいの、これも思い出になるから」

そういうもんなのか?
わからないな、俺には。

自分がしたいように遊んだ方がいいんじゃないのか?


まあ、死ぬ一週間前だなんて経験俺はまだしないだろうから。

藤井さんの気持ちがわからないって言うのはあり得るな。