レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

俺は全然、信用してないような言い方をわざとする。

「友達ならいいけど…」

俺は机から立ち上がると、泉を見下ろして言う。

「もし、お前の彼氏がそんな奴なら許さねーから」

そのまま、教室から出て俺は人気のいない屋上前の踊り場まで走った。


それから壁を思い切り殴る。
二回、三回。
それでも怒りは抑まらなかった。

悔しくて。
悔しくて。

泉は今平気なフリしてるけど…。
きっと、一人の時泣いてるはず。


それがわかるから、悔しい。
落ち着くまで暫く、そこで時間を潰した時メールが入った。


和からだった。

【今日、決行!】



「…………まじか」

ぼそっと呟いた。
でも、早くに言って彼氏から奪っちゃえばいいのかもしれない。


俺が、泉をどれだけ好きか。
わからせないと。


戻った俺に和が声をかける。

「カラオケ行こ~!」

ちらっと見ると、泉は至って普通の様子。


あいつは、鈍感だからあんなこと言っても気付かないんだろうな。