レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

居酒屋で色々、ご飯を食べさせてから伊織と別れた。
やっぱり泊まる気はないそうだ。

どこか、真面目な伊織が私にはおかしかった。
その理由を知るのももう少し後の話。



それから、今日みたくふらっと伊織からメールが来てご飯食べて。
そんなことがちょくちょくあったある日のことだった。

その日も仕事を終えて、お弁当を買って帰宅した時。
玄関に入って、靴を脱いでいると携帯の着信音が聞こえる。


「誰だよ~」

独り言を呟きながら、私はカバンから携帯を探す。

「ん~どこだ、…あった」

奥底に沈んでいた携帯を取り出して、開くと相手は伊織だった。

メールじゃなくて、先に電話って珍しい。
そう、思いながら私は通話ボタンを押した。



そう、全てはここから始まった。




伊織がレンタル彼氏になったきっかけも。

全て、ここから。